思いつくままに

その日の出来事や回想を綴ります

音楽が好き

音楽が好きっていうのは私の中では結構大きいことだ。
両親は音楽教育の知識が何もなかったのだが、どういうわけか幼い頃にヤマハ音楽教室に通わせてくれて、卒業と同時にピアノに進むか、エレクトーンに進むかを選ばなければならなかったとき、まだ小学1年生だった私に選択させた。父は私にピアノをさせたかったようだが、黙っていた。母は、「エレクトーンはいろんな音が出せて楽しいよ~」と私を誘惑したので、幼い私は簡単にその誘惑に負け、エレクトーンを習うことになり、中3になる前まで続けた。
高校に入って吹奏楽部に入部した時、多くの部員はピアノを習っているか、または過去に習った経験があった。私はそれを知った時、音楽の基礎はピアノなんだということを痛感してとても後悔したが、もう遅いと諦めた。
でも、エレクトーンを習ったことを今はそれなりによかったと思っている。ポップスの名曲をたくさん知ることができた。当時は原曲を知らず、ただ楽譜のとおり弾いていただけだったが、大人になってから初めて原曲を聞いて感動した曲もたくさんある。ジリオラ・チンクェッティの「夢見る思い」、プロコル・ハルムの「青い影」、ビートルズ、カーペンターズ、スティービー・ワンダー、サンタナ・・・、Take Fiveなんかのジャズも習った。中にはクラシックの名曲もあった。モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」など。そんな曲を楽しみながら習うことができたので、今思うと幸せだったなと思う。
今は音楽のジャンルで何が好きかと聞かれたら、そんなに詳しくないけどやっぱりクラシックと答えると思う。
40歳を過ぎてから、諦め切れずに主人にピアノを買ってもらった。心の病持ちの私は習っても1か月くらいしか続かなかったので、弾かない時期も随分長かったが、最近は我流で讃美歌ばかり弾いている。クラシカルな讃美歌ももちろんいいけれど、現代風な讃美歌も素敵なのがたくさんある。
私が最初に讃美歌に触れたのは、高校時代の吹奏楽部の基礎練習でコラールを用いたときだ。中でも心を惹かれたのが、「やすかれ、わがこころよ」だった。大人になってクラシックのコンサートに行った時に、それが元々はシベリウスの「フィンランディア」の合唱部分だと知ったときも感動したが、教会で初めて讃美歌298番として歌った時は、その歌詞にむせび泣いたのを覚えている。
今がどんなに辛くても、イエスさまが共にいてくださって耐える力を与えてくださる、この世では苦しみが多いけど、忍び耐えた先には信じる者には永遠の命を幸せに生きる未来の希望があるという内容の歌詞だ。そしてこの苦しい人生も、主が共にいてくださってすべてを感謝し喜べる人生に変えてくださることを信じて生きることができるのは、何と幸せなことだろう。多くの人がこの幸せを知ることができますようにと願っている。


「何事も思い煩ってはならない。ただ、事ごとに、感謝をもって祈と願いとをささげ、あなたがたの求めるところを神に申し上げるがよい。そうすれば、人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安が、あなたがたの心と思いとを、キリスト・イエスにあって守るであろう。」ピリピ4:6,7